生物学者 パウル・カメラー

彼は偶然の一致に興味を持ち20年間に渡り膨大なデーターを収集した。1919年出版の著書「連続性の法則」には100例が記されている。カメラーは、我々の周囲でも頻繁に起こっていることであり一見して些細な偶然の一致ではあるが これら事例から「連続性」の概念を導き出す。意味としては繋がるが因果関係がない事柄や事件が空間的に同時に起こったり時間的に繰り返し起こったりする。つまり 偶然の一致は因果律に支配されるものではないというのだ。しかし因果律と無関係であれば そこにどのような法則が成り立つのであろう。彼は言う。偶然の一致は全く違った形の法則に基づいて起こり偶然の一致は、ある法則の基に自然に存在するもので特別な関係はない。ニュートンの発見した万有引力があらゆるものに対して作用するのと違い 偶然の一致は選択的であり親和力も形づける。そのため空間的・時間的に似たもの同士を統一させるような働きをするのである。しかしながら それがどのようにして物理的な秩序世界に作用するのかはわからない。 なぜならその力は物理的法則の外で働くからだ。