バホメット


魔王の山羊を表す象徴で半身人間。半身山羊で描かれている。名前の由来については 明確ではないが「マホメット」から転じたという説が有力である。バホメットの別の呼び名は「黒い山羊」「ユダの山羊」などである。中世バホメットは人間の頭骨、人間の頭の剥製、金属製 もしくは木製 時には絵画でもあり 黒い巻き毛をつけていた。テンプル騎士団によって富と豊穣の源と崇拝される。

1818年 ウィーン帝立博物館で骨董品の中から「バホメットの首」が多数見つかる。これはグノーシス派の神メテ像の複製であった。


19世紀のフランスの魔術師エリファス・レヴィの描いた「メンデスのバホメット」が「バホメット」として定着しつつあるが図柄はタロットカードの「悪魔」のカードが酷似している。


レヴィのバホメットは女性の乳房をもち胴体の中間部には 使者の杖 人間の腕と手、分趾蹄 翼 そして 山羊の顔 額には五芒星をつけ 角の間に松明がともる。ちなみにレヴィのバホメットの両脇を飾る白と黒の三日月は善と悪を現していいルと云う。レヴィが描く以前のテンプル騎士団のバホメットの偶像は頭部が驢馬(ロバ)だった可能性もある。また O∴T∴Oに所属していた頃のクロウリーは、自らの魔法名を"Baphomet"と名乗っていた。