ヒトラー親衛隊 ”ハインリヒ ヒムラー”

"SS"(ヒトラー親衛隊)
ヒトラーの護衛部隊"SS"は 他のドイツ軍と区別するため
黒い制服とトーテムコブラの記章が用意されていた。

"SS"への志願者は多数いたが、採用には条件があった。
1750年にまで遡り民族的に純潔である事。
身体的条件には金髪 青い目が要求され
またアーリア人の血族の証明がなければならなかった。
採用後は、キリスト教を捨て異教徒精神と古代ルーン文字
象徴的な意味を学ばされた。
"SS"の シンボルもルーン文字であった。

ハインリヒ・ヒムラーは 29歳のとき この"SS"の指導者になった。
ヒムラーは、自分が ハインリヒ一世の生まれ変わりと信じ
ゲルマン神話とドイツ史の偉大な英雄達を糧に成長するも
第一次大戦中 兵役を拒否される。

彼は細い顎に眼鏡、ひょろりとし ひ弱な印象があった。
学生時代 クラスメートは彼を告げ口やとあなだした。
このヒムラーが どのようにヒトラーの目に留まり"SS"きっての指導者と
なりオカルティストとして悪名を残す事になるのだろうか?
単なる偶然なのだろうか?
それとも・・・・彼の黒魔術がなせる業であったのだろか?

彼は、第一次世界大戦が終わると ミュンヘン実業専門学校に入学し農業を
学び肥料製造会社の代表となる。しかし彼は その地位に不満だった。
学生時代、彼はナチ党を知ると その突撃隊に志願するが 
あっさりと断られ屈辱を味わっていた。それがバネになり
次々に義勇兵団のグループを訊ねてまわったり
彼の粘り強さが、小さな愛国集団への入隊を認めされることになる。 
ある日のこと 制服をようやく着用できた彼は 自分に誇りが持てるようになっていく。

彼の最初の仕事は ヒトラーの応援のミュンヘン一揆であった。
この騒ぎに警察が出動し参加者を次々と逮捕してゆく。
ところが ヒムラーの風体は警察官の目にも留まらず 
ピストルさえも没収されない。彼は肩を落とし そのまま列車に乗ると
故郷で無名のヒムラー生活に戻るのだった。
しかしヒムラーは 諦めない。自分にふさわしいポストを探していると
当時ナチ党を率いたグレーゴル・シュトラッサーの秘書の募集を見つける。

吃音障害とひ弱な風体のヒムラーは 科学を専攻していたと言う理由で
政治家以前科学者だったシュトラッサーの秘書にみごと採用された。
やがてシュトラッサーがナチスの宣伝責任を任されるとヒムラー
権力の中枢に近づいていく。

しかし仕事は ヒトラーのボディーガード以外 暇をもてあます。
シュトラッサーの秘書として 彼は情報の記録および整理に勤しんだ。
その手際の良い仕事振りを認められ彼は次にシュトレッサーの補佐官のポストを得た。
しかし彼の崇拝するヒトラーは どういうわけか彼ヒムラーを無視し続ける。
ところがある日整理事務官から"SS"副長官に抜擢された。 
ナチ党幹部は それをヒトラーの悪ふざけとみたが
ヒムラーは 兎に角「血に旗」を貰い受け有頂天である。
そして このことがきっかけとなり ヒトラーヒムラーを見る目が変わる。
つづく